上衣腫は後方から手術を行います.背骨の椎弓と呼ばれる部分を切除して,硬膜を露出し,さらに硬膜を切開して脊髄を露出します.脊髄の背面の真ん中には後正中溝と呼ばれる割れ目(Aの黒い矢印)があります.背面を走る血管(米印)をよけながら後正中溝を分けていくと腫瘍が露出されます(B).その後,腫瘍を脊髄から分けていきながら腫瘍を摘出していきます(C).
左の写真は実際に脊髄を分けて腫瘍を露出している手術中のものです.腫瘍と脊髄の境界は明瞭です.